精子に老化はないのか?

老化 卵子 精子

 

卵子の老化というものは最近では良く知られることになりました。
ですが、一方で精子の老化という言葉を聞くことはほとんどありません。
なぜ卵子の老化はあるのに、精子の老化はないのでしょうか?
そしてどうして女性だけがこのタイムリミットに悩むことになるのでしょうか?

受精の仕組み

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女性側のたまごである卵子、そして男性側のたまごである精子。
この二つが女性の体内にある生殖器官で巡り合い、受精することで受精卵となり、その後順調に細胞分裂を繰り返すことで赤ちゃんが生命としてこの世界に誕生する出産を迎えることが出来ます。
一見単純な仕組みですが、実はかなり複雑なプロセスがこの受精の瞬間を迎えるまでにはあります。

 

もともと女性の卵子は卵子として卵巣内にあるわけではありません。
卵胞細胞という状態で女性が胎児の頃から卵巣にあり、成熟するのを待ちます。
成熟した卵胞細胞からは、一個の卵子が卵管に向かって排出されます。これが「排卵」です。

 

卵巣と卵管の間は実はつながっておらず、ほんのわずかな空間が存在していて、文字通り卵巣から排出された卵子を卵管の先端にある卵管采という部分がキャッチをして卵管内に卵子を迎い入れます。

 

まずこの卵胞から卵子が排出されるという仕組み。
卵管采が卵子をキャッチして卵子が卵管にはいっていくという仕組み。

 

この二つの仕組みがうまく働かないと、卵子は精子と出会うことになる卵管に入ることもできません。

 

またうまく卵管に入っても、卵管が詰まっていたらそれ以上卵子は進むことが出来ませんし、精子も卵管に入ってくることが出来ないので、受精することもできません。
いわゆる卵管閉塞などの不妊です。

 

1970年代に、実はすでにこのような状態での不妊は確認されていて、この不妊を解消するための不妊治療の一つ、体外受精は行われています。
1978年に世界で初めて体外受精という医療技術で生まれた男性の母親は、この卵管閉塞という不妊によって子どもを授かり難い状態でしたが、体外受精によって出産をすることが出来ています。

 

 

"質"の劣化が起こる理由

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体外受精は女性側の理由による不妊以外でも、男性の精子の運動率が悪かったり、精子そのものの数が少ないといった造成機能の低下によって起こる不妊の場合でも行われます。
卵管でしか出会うことが出来なかった卵子と精子を、身体の外で出合わせるという体外受精は、不妊に悩んでいる多くの夫婦の間で行われていて、実際に体外受精で生まれてくる子どもの数も随分と増えました。

 

でも、体外受精でも老化した卵子の場合には、正常な卵子に比べると受精率が低く、受精できたとしてもその後子宮に戻した場合の着床率が悪い、結果として流産になる確率が高いといった問題もあります。

 

卵子と精子をシャーレに入れて受精をさせたり、卵子にピペットで精子を注入して受精をさせたりするためには、卵子の質や精子の質に問題があるとどうしても成功させることが出来ないんです。

 

卵子の場合には、その質は加齢、つまり卵子が老化することで劣化して行きます。
一方、精子の場合には、実は老化というものはありません。
女性の卵子が胎児の頃に作られ、それ以降生涯にわたって増えることがないのに対して、実は男性の精子は毎日作られていきます。
男性の精子の場合には、老化ではなくつくる機能である造精機能が低下していたり、そもそも造精機能が低いために質が悪くなることが起こります。

 

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減る卵子 作られる精子

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もともと約700万個の卵子の元である卵胞細胞はピーク時に卵巣にあります。
このピーク、実は胎児の頃に起こります。
それから出生の頃にはすでに3分の1以下まで減少します。

 

初潮を迎えるころにはさらに20万個にまで減少します。
ですが、女性の生理は20万回も起こりませんよね?

 

実は若い女性の場合、毎回の月経で約1000個の卵胞が育ち、その中でもっとも状態が良く成熟した卵胞からのみ、卵子が排卵されます。
選び抜かれた卵胞から、選ばれた卵子が選出されて排卵されるんです。

 

徐々に卵胞細胞の数は減り、やがて毎月の月経で育つ卵胞の数も少なくなります。
すると、少ない中から選ばれた卵子ということになり、以前であれば淘汰されてしまう卵子が、選ばれて排卵されてくることも起こります。

 

一方で精子は男性の精巣で正常な男性機能をもつ男性であれば毎日1億物数が作られます。射精されなかった精子はそのまま消滅しますが、日々新しい精子が作られるので、精子の老化は起こり難いんです。

 

毎日作られる精子は、約10日間の寿命を持っています。
老化というほどゆっくりとしたペースで老いていくのではなく、まさに精子はものすごい勢いで劣化していくことになります。

 

劣化した精子は運動能力も低く、新しく生まれた精子にかなうことが殆どありません。
よほど造精機能に問題がなければ、精子の劣化が問題で妊娠に至らないということが起こることは少ないんです。
もちろん、劣化した精子が受精した場合は、受精がうまくいかないといった状態は起こります。

 

 

まとめ

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卵子の劣化ということが言われ、精子の劣化ということが言われない理由は、胎児の頃から女性は身体の中に卵子の元を持って生まれ、徐々に数を減らす仕組みなのに対して、男性の精子は日々生まれるからなんです。

 

老化という現象は卵子にだけ起こります。

 

これが女性がリミットに悩む理由になってしまっているんです。

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