染色体異常や流産のリスクが高まる理由とは?

卵子の老化 リスク

出産について、年齢が理由で起こるリスクは決して高いわけではなく、そのリスクのほとんどは個人的な問題と言われてきています。
ですが、同時に年齢が理由で起こる別のリスクは高くなることが分かっています。
それが、卵子の老化による染色体異常や流産率の増加です。
これは妊婦の身体というよりは、卵子という小さな細胞の問題になってきます。

 

 

リスクの研究

卵子の老化 リスク

女性はもともと、お母さんのおなかの中にいる時にはすでに卵子の元をもっています。
この卵子の元はお母さんのおなかの中にいる時が最も多く、その後だんだんと数を減らしていき、残念ながら数が増えることはありません。
女性が年齢を重ねるとともに、卵子も同じように年を重ねていきます。

 

人は年齢を重ねると身体の様々なところで不都合が起こり、病気は起こしやすくなります。

 

高血圧症
糖尿病
高脂血症

 

といったいわゆる生活習慣病は、若い世代よりもやはり年齢が上がったほうが持病として持っている人は多くなりますよね。
これらの持病があるとどうしても妊娠・出産ではリスクが増えますが、このようなもともと持っている持病によるリスクの影響を考慮して、もともとのリスクを均一化した場合での、高齢出産のリスクはどのくらいあるのかを調べた研究報告がアメリカで行われています。

 

つまり、純粋に加齢によって起こるリスクが発表されているんです。

 

リスクの発生頻度

卵子の老化 リスク

 

一般的に起こるリスクの発生頻度ですが

・流産 10〜15%
・染色体異常 0.1%程度
・妊娠糖尿病 12%
・前置胎盤 0.5〜1%
・低出生体重児 7%前後
・帝王切開 約2割

となっています。

 

これにたいして
35歳〜39歳での出産では、

・流産 2倍
・染色体異常 4倍
・妊娠糖尿病 1.8倍
・前置胎盤 1.8倍
・低出生体重児 差なし
・帝王切開 1.6倍

という結果になりました。

 

さらに、40歳以上のケースでは

・流産 2.4倍
・染色体異常 9.9倍
・妊娠糖尿病 2.4倍
・前置胎盤 2.8倍
・低出生体重児 1.6倍
・帝王切開 2.0倍

という結果になりました。

 

この結果を見てみると、染色体異常を起こすリスクがとても高いということが分かってきます。
35歳を過ぎてくると約4倍に、そして40歳を超えてくると9.9倍です。
では、なぜ染色体異常を起こすリスクが高いのかといえば、これは卵子の老化が問題になってきているからなんです。

 

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なぜ流産する?

卵子の老化 リスク

 

流産のリスク、前置胎盤のリスクなども高まっていますが、染色体異常のリスクが特に高まることの理由は、卵子の老化によって受精卵となった後も、細胞分裂の時に染色体のコピーに失敗してしまう事が多くなるためです。
本来精子の染色体と併せて2本で一組の染色体が23組あることが正常な状態ですが、この染色体が一対にならず1本しかない、一組で3本の染色体がある組みがあるといったことが起こります。
また、中には23組の染色体があっても、どこかで染色体に欠けがあるケースなども出てきます。
実は、流産が多くなるのも、この染色体異常が起こることによって、受精卵は正常な分裂を繰り返すことが出来ずに、流産してしまう。
ということが主な原因になっているんです。

 

大人もまた日々新しい細胞を産みだすために身体の中では常に染色体のコピーを繰り返しています。
染色体のコピーはすべてが必ず成功するわけではなく、大人の身体の中でもミスコピーによって生まれてくる細胞は実は数多くあります。

 

ただ、ミスコピーされた細胞の染色体を修正することができる仕組みを人の身体はもともと持っています。
そのため、日々の細胞分裂でミスコピーが起こっても、異常を引き起こさずに生きていくことが出来ます。
ですが、このミスコピーがうまく修正されず、ミスコピーされた細胞がどんどん細胞分裂を繰り返してしまう事があります。

 

この状態が、いわゆる「癌」です。

 

つまり、胎児の染色体のミスコピーも本来であれば修正することが出来るのに、卵子が老化することでこのミスコピーを修正する機能が弱り、ミスコピーされた細胞、つまり癌化した細胞が増殖すれば、胎児は生きていることが出来ずに亡くなってしまいます。

 

これが、卵子の老化によって起こる流産の仕組みなんです。

 

他のリスクはどうして上がるの?

卵子の老化 リスク

 

妊娠によるさまざまな身体の変化は、老化して行く身体のシミュレーションである。
ということも言われています。

 

妊娠合併症の妊娠糖尿病や妊娠高血圧症というのは、だいたい10年〜20年後に妊娠しなかった場合に起こったであろう症状が、前倒しの状態で発症しているものという考えがあります。

 

20代後半の妊婦さんの場合、妊娠すると30代後半〜40代後半くらいの状態を前倒しするということなので、生活習慣病が出てくるかどうかという年齢ですが、35歳以上であれば、45歳〜55歳とまさに生活習慣病に気を付けなければならない年齢になりますし、40歳を過ぎている場合には、50歳〜60歳と生活習慣病に悩んでいてもおかしくない年齢になります。

 

染色体異常が起こるリスクが上がるのに比べると年齢によるリスクは大きなものになり難いこれらの症状ですが、年齢によってどうしても高まるのはこのような理由なんです。

 

まとめ

卵子の老化 リスク

高齢出産そのもののリスクというのは、実は以前に比べると下がり、安心して出産をすることが出来るようになってきています。
ですが、卵子の老化が原因のリスクというものはどうしても避けることが出来ません。
確率として考えれば決して高いものではないのですが、若い年齢の妊婦さんに比べると、やはりリスクが高くなるということだけは知っておく必要があります。

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